金華山黄金山神社の龍神まつり、東日本大震災のその後

金華山の鹿 石巻市

2019年8月17日(土)14:00~14:55、KHB東日本放送で、ダイドードリンコスペシャル日本の祭り「飛ぶが如く霊島に舞う!~金華山龍神まつり龍(じゃ)(蛇)踊り奉納~」が放送されました。

東日本大震災で被災してもなお、地域を元気づけたいという思いで、龍(蛇)踊りの奉納が続けられています。

番組で放送された、地域の皆さんとそして遠方から移住してきた皆さんの活動の様子を、お伝えしたいと思います。

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金華山の黄金山神社

宮城県にある金華山黄金山神社。

そこは昔から海上安全、大漁祈願する漁民たちの神様がまつられていました。

「3年続けてお参りすれば一生お金に不自由しない」と言われている、ありがたい神様がいるとされて、全国から人々が訪れています。

宮城県牡鹿半島の突端の、およそ700メートル沖合にあるのが金華山です。

カモメ

金華山へは、船で行きます。

周囲26㎞、山頂の海抜は444メートルで、金華山の名前の通り、島全体が山になっています。

住んでいるのはニホンジカとサル、ヒトは神社関係者数人のみです。

金華山の鹿

その山頂からは、遠く離れた石巻の町や蔵王連峰が見えることもあります。

ピラミッド型の金華山は、昔から海上交通の目印としても重要な意味を持っていました。

山頂には海上安全を祈願して、海の神様がまつられています。

金華山のふもとに建てられた金華山黄金山神社は、金を司る神様、弁財天がまつられています。

弁財天は金運や芸能に御利益があり、弁財天の使いが蛇や龍です。

元々龍神まつりは、盛んに行われていました。

でも、明治二年の神仏分離で、龍踊り(じゃおどり)は途絶えました。

その後、海沿いに建てられ、山崩れによって海中に沈んでいた八大龍王神の石碑が、昭和58年に見つかり、その翌年の59年に龍神まつりが復活しました。

その石碑は黄金山神社の境内で、見ることができます。

金華山の龍神まつり

龍神まつりは伝統的なお祭りです。

現在、開催日は7月の最終土曜と日曜に、午前と午後に一回ずつ龍踊りを奉納しています。

そのお祭りを行う金華山龍踊り(じゃおどり)奉仕会のメンバーは、地元石巻を始め、東松島市や登米市の人々で構成され「龍衆(じゃしゅう)」と呼ばれます。

踊りで使う龍体(じゃたい)長さ20m、重量約100㎏で、10人で操ります。

担当は頭の部分を持つ一番から、しっぽの部分の十番まで分かれていて、それぞれ番号で呼ばれます。

最も大変なのが、頭を担当する一番のポジションです。

宮城県の金華山黄金山神社の龍神まつり

10㎏近くある頭を操り、細かな動きで龍神を生きたように見せることが重要になります。

奉仕会立ち上げから32年携わる会長を始め、ベテラン勢が若者たちをサポートしています。

金華山黄金山神社の本殿の扉に掘られているのが、昇り龍と降り龍です。

龍の手には、宝珠と呼ばれる人々の願いを叶える、黄金の玉が握りしめられています。

龍踊りは中国の、五穀豊穣を祈る雨乞いの神事がルーツと言われています。

黄金山神社の龍踊りは二部構成になっていて、第二部は神社にちなんだ、金華山独自の神道的な物語を表現しています。

龍踊りの物語

昔々、弁財天と共に龍が降り立った島は、タマネギ型をした、まるで宝珠のような島だった。

宝珠は月とも太陽とも言われ、隠せば雨を呼び寄せることから、人々は日照り続きの大地に、雨雲を呼んでもらおうと龍に願った。

龍は人々の願いを叶えるため、必死で黄金の玉を追いかけた。

追いかけて飲み込んで、雨を降らせようとした。

やがて疲れた龍は、人々から差し出された御神酒を飲んでしまうと、深い眠りについてしまった。

「これは困った!」人々は龍を起こそうと、太鼓をドドンと鳴らす。

ようやく目を覚ました龍は、再び黄金の玉を追いかけるのであった。

龍踊りはこの物語を表現しています。

龍踊りは演奏を担当する鳴物衆(なりものしゅう)龍神を先導する玉使い龍神をあやつる龍使い(りゅうつかい)で構成されています。

その龍神まつりで奉納される龍踊り(じゃおどり)に危機が訪れています。

大変な担い手不足が続いています。

数年前からは龍使いにもなんと、女性が加わるようになりました。

体力勝負の龍使いは、とてもハードな役割です。

頼みの綱は半島に移り住んだ若者たちです。

そして女性たちの頑張りも欠かせません。

龍踊り(じゃおどり)の練習は、毎年6月から始まります。

東日本大震災後の金華山

海

金華山沖は、世界三大漁場の1つに数えられ、毎年様々なものが水揚げされています。

龍踊り奉仕会の会長は、かつては金華山で民宿を営んでいました。

でも東日本大震災では、金華山と対岸の牡鹿半島に挟まれた海の瀬戸に、海の底がむき出しになるほどの引き波が発生。

その後大きな津波がぶつかり合い、大きな波しぶきが上がりました。

港は崩壊、神社の境内は甚大な被害を受けました。

民宿も廃業。

現在は、祖父の代から続いているワカメの養殖をされています。

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みんな家がなくなり、親戚が亡くなったという状況の中で「龍踊りを自分たちでやろう」という動きが起こりました。

震災の年の夏、龍踊りは金華山ではできませんでしたが、地元石巻でその龍踊りを披露しました。

体力のいる龍踊りは、1部2部を交代して踊るのが理想で、昔は交代できるほどメンバーがいました。

人口減少などで、龍衆の担い手が不足。

一番頭を悩ませているのが、2部の龍体の頭の部分を担当できる人がいないということでした。

2部の踊りは金華山の特徴的な踊りが多く、龍神が御神酒を飲むシーンが印象的です。

近年では女性の活躍も見られるようになってきていますが、頭の部分の一番はすぐ後ろの二番とのコンビネーションも重要で、体力的負担も大きく難しいポジションです。

震災後の復興

鮎川港では今でもまだ、震災後の復興工事が行われています。

東京などからも若者たちが移住してきて、復興に携わっています。

若者たちの主な仕事は、町づくりに関わるイベントの企画や地域情報紙の発行などで、龍踊りなどの地域の文化を伝える活動もしています。

2019年10月に鮎川に建てられる、観光拠点施設にも計画から携わっています。

頼みの綱は、この半島に移り住んだ若者たちです。

シカの角切神事

金華山の鹿
三陸国立復興公園に指定されている金華山は、毎年春になると島内で一斉調査が行われます。

島内に生息する野生のニホンジカは、およそ500頭です

神の使い「神鹿」として大切にされており、境内でもたくさん見ることができます。

島に人が住んでいないことから、警戒心が薄く、間近で観察できるので、全国から多くの研究者たちが生息調査に訪れます。

金華山のシカは、大きくなれば外的や天敵がいないため、のんびりしています。

植物もシカに食べられないように、トゲだらけになったり、金華山独自の進化をとげています。

10月には、全国でも珍しいシカの角切神事「神鹿角切り行事祭」が行われています。

大きく伸びたオスのシカの角で、参拝客に危害を加えないように行われます。

神の使いの大切なシカを傷つけないように、昔ながらの方法で行われます。

龍踊りは十人一体

龍踊りは十人一体になるまで、練習を繰り返します。

学生時代の復興ボランティアをきっかけに鮎川にやって来て、就職の内定を蹴り、移住して来ている青年もいます。

奉仕会の会長は「震災により全てがリセットされてしまったが、気付けば龍衆の半分は、外部から移住した人たち。そんな若者たちに支えられている。」と語ります。

震災でふるさとを離れていく人、他の地域から移り住んで来た人。

みんな地域を活性化する方法を模索しています。

龍神まつり当日

金華山龍踊り奉仕会のメンバーは、龍神が描かれたはっぴに着替えます。

龍踊り奉納に先立って、奉仕会のメンバーで龍神まつりの神事が行われ、龍踊りの成功と五穀豊穣を願い、龍神様に祈りを捧げます。

龍踊りの一部が終わると、二部の担い手と交代します。

二部は神話をモチーフにした、金華山独自の踊りです。

龍神が御神酒でのどを潤そうとし、全身に御神酒が行き渡っていく様子を、龍衆たちが息を合わせて表現します。

龍神はとぐろを巻いて、やがて眠りに落ちていきます。

ある時は玉を追って荒々しく、ある時は凪のように静かに生き物のように舞う姿は

形成飛ぶが如く 雲を起こし 雨を呼び 雷を発するが如くの 勢いがある

と形容されます。

最後は見事龍神が玉をとらえ、二部の踊りが終わります。

金華山の龍踊りは二日間にわたり、合計4回奉納されます。

1回でおよそ30分にも及ぶ、奉納の儀式です。

本来は交代して行いたいところですが、人手不足で交代ができず、龍体の担ぎ手を4回全て行う人もいます。

照りつける真夏の日差しと、連日の奉納で体力的にも厳しい状態ですが、鳴物衆の楽器の音が気持ちを鼓舞します。

終わると金華山名物アンコールもあります。

見ていた観客たちは

・迫力があってびっくりした。

・若い人たちがすごい。

・女の人もいて、見ている以上に大変だろう。

・煙と周りの景色が幻想的で、何度も来たいお祭り。

などと感想を語っています。

金華山黄金山神社の龍神まつりは、終わってから観客も龍体を持たせてもらったり、龍体と一緒に家族で写真撮影ができるのも魅力です。

金華山龍踊り奉仕会の会長は「金華山は心のよりどころ。龍神様からいただいたパワーで次の自分の未来や希望を伝えられるお祭り。龍踊りを通して金華山のパワーを全国の人に伝えていきたい。」と語っています。

祭りを通して深まる地域の絆、十人が息を合わせ龍神に命を吹き込む龍踊り。

それは同時に地域の結束を固め、人々の希望である黄金の玉を見つけることであるとも言えます。

地元の人々と移住してきた若者たち、それぞれの力が1つに重なり合って、今、龍神は飛ぶが如く霊島に舞う!

まとめ

ダイドードリンコスペシャル日本の祭り「飛ぶが如く霊島に舞う!~金華山龍神まつり龍(じゃ)(蛇)踊り奉納~」の番組を見て、日本のお祭りの素晴らしさを感じました。

金華山黄金山神社の龍神まつりは、とても見応えがある素晴らしいお祭りです。

お祭りを支えている地元の皆さん、移住してきた方たちの努力や思いを知ると更に魅力的ですね。

是非皆さんも、実際にお祭りを現地で肌で感じ、楽しんでください。

素晴らしい日本のお祭り、日本人の心を次の世代へと伝えていきましょう。

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にっこりママ

2人の小学生の子どもがいる、保育士ママです♪

子どもたちには、豊かな体験をしてほしいという思いから、休日はいろいろなところへお出かけしています。

東北地方を中心とした、子どもたちとのお出かけレポートをまとめています。

是非、休日のお出かけの参考にしてみてくださいね!

(私が出かけた時点での情報を、まとめています。お出かけの際には、最新の情報を調べてから、お出かけください☆)

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